「痛すぎて眠れない。」「マスクが欠かせない。」ツイッターを見ていると最近そんなヘルペスの症状に悩まされている方が結構多いように見受けられますね。
一度症状が出ると痛みやかゆみが10日ほど続くヘルペスは放っておいても患部は自然治癒しますが、感染するとなかなか完治しない上に再発しやすい、とにかく厄介な病気なんです。
果たしてこのヘルペスは完治させる薬や方法はあるものなのか、この単純ヘルペスウイルスの治療について解説していきます。
目次
ヘルペスは自然治癒するものなの?
ヘルペスによって引き起こされる症状といえば発疹や水ぶくれですが、実は患部は放っておいても1週間から長くても10日程度で自然治癒します。ただし、自然治癒すると言っても完治ではありません。一時的に症状が治まっているだけでウイルス自体が身体の中から消え去るわけではない※1んです。
ヘルペスウイルスはとても特殊で、人間の体奥深くの神経細胞にまで潜り込んでいるので殺菌や除去はとても難しいウイルス。そして、体調が悪くなるタイミングでここぞとばかりに増殖し始めて悪さする…というのが再発の仕組み※2です。
こう聞くと「完治しない&自然治癒するなら薬を使う意味がない」と思う方もいるかもしれませんが、放置して治す場合は患部の肌に黒ずみやクレーターといった痕が残る場合があるので覚悟しておいた方がいいかもしれません。
それと、ヘルペスは必ずしも自然治癒するとは限らず時には症状が重篤化することもあります。増殖したウイルスが目などに入ると失明にもつながるので、症状がもう出てしまっている場合でもやはりお薬は使った方が良いでしょう。
ヘルペスの治療法はたった1つ
ヘルペスの症状を治療するためには抗ウイルス薬というタイプのお薬が必要です。薬局やドラッグストアなどで買える市販薬もありますが、お医者さんに処方してもらう処方薬の方が強力な有効成分なのでおすすめです。
普通の風邪の時に処方される抗生物質は全く効果がないですし、湿疹を抑えるステロイドに至っては使うことによって完治どころか症状がさらに悪化するので抗ウイルス薬以外のお薬はなるべく使わないようにしましょう。
抗ウイルス薬は、日本の皮膚科でも処方されるゾビラックスやバルトレックスといったお薬が“特効薬”と呼ばれる鉄板中の鉄板となっています。これらのお薬はネット通販でも購入できるので、再発に備えて常備しておくと何かと便利かもしれませんね。
ゾビラックスは、ヘルペスウイルスの増殖を抑える標準的な経口抗ヘルペスウイルス薬です。副作用も比較的少ないとされていて、口周りの口唇ヘルペスや性器ヘルペスから水疱瘡、単純疱疹といった症状の治療まで幅広く用いることが可能です。また、症状が現れる前の早い段階で飲めば症状の悪化を未然に予防することができます。
バルトレックス(valtrex)は、ヘルペスウイルスの症状を阻害できる医薬品です。単純疱疹や帯状疱疹、水痘治療、造血幹細胞移植の際の単純疱疹の発症、口唇ヘルペス・性器ヘルペスの再発防止といったヘルペスウイルス由来の症状に大きな効果を及ぼします。ヘルペスは一度発症すると完治しないため、常備薬として購入されるヘルペス患者の方が多くいらっしゃいます。
基本的にヘルペスの治療はこの抗ウイルス薬を飲むことだけ。違いと言えばバルトレックスかゾビラックスかというくらいです。飲むのは早ければ早いほど効果テキメンなので、ピリピリやムズムズといったヘルペス症状の前兆を感じた時にすぐ飲むようにすれば症状を大幅に緩和することが可能ですよ。
ヘルペスは完治させることができるのか?
抗ウイルス薬の効果はヘルペスウイルスの増殖を抑えるのみで、神経細胞の中に潜んでいるヘルペスウイルスに対しては薬の成分も届きません。なので、残念ながら現代の医学の最先端のこの特効薬をもってしても身体の中のヘルペスウイルスを殺菌して完治することは不可能となっています。
しかし、「完治しない」ことと「症状が出ないようにする」のは全く別の話です。
先ほど説明したとおり、バルトレックスやゾビラックスといった抗ウイルス薬にはヘルペスウイルスの数をこれ以上増やさないようにする作用があります。つまり、極端な話毎日この抗ウイルス薬を飲んでいればヘルペスは完治しなくても症状が出ることはなくなる、というわけです。
症状が出ないのに薬を飲むのは気がひけるかもしれませんが、性器ヘルペスでは「500mgを1日1回の継続投与で1年後に1度も再発しなかった患者の割合が40%に増加し、再発リスクが80%近くも低下した」という臨床試験の結果※3も得られていて再発に対するエビデンスは確かなんですよ。
薬価が高い薬だからジェネリックを選ぶ
しかし、ゾビラックスやバルトレックスといったお薬は薬の値段が高いことでも有名で、とても毎日飲めるようなお薬ではありません。
なので、そういった場合はバルシビルのようなお薬の価格が安いジェネリック薬を選ぶのも1つの手です。
バルトレックスのジェネリック薬
バルシビルはバルトレックスのジェネリック医薬品で、バルトレックスと同じバラシクロビルを500mg/1000mg含有しています。バラシクロビルにはヘルペスウィルスの増殖を抑制するはたらきがあり、口唇ヘルペスや性器ヘルペスから水疱瘡、帯状疱疹といった症状にも使用することができます。初期症状が出た際に早めに服用すればウィルスの増殖を抑えて症状を緩和します。
特に、ヘルペス治療に用いられる錠剤タイプの抗ウイルス薬は「半錠飲み」という半分に割って飲む使い方が可能なので、帯状疱疹用の1000mgを買って半錠飲みすればさらにコスパを上げることができます。
ただし、ゾビラックスやバルトレックスといったお薬は表面がコーティングされているだけで中身はめちゃくちゃ苦いので、半錠飲みを試す際は薬の断面に気をつけましょう。
ヘルペスの拡散を防ぐためには
これは口唇ヘルペスや性器ヘルペスなどを引き起こすヘルペスウイルスはとても感染力が強いので、症状が出てしまっている時は可能な限り周りの人に感染させないような対策をする必要があるんです。
触れてしまうことで気付かないうちに触れた部分にもヘルペスウィルスが移ってしまいそこから他者への感染が広がることが多いのです。
まずはすぐに出来る症状緩和、感染をさせない方法として下記を徹底しましょう。
・気になったとしても患部に極力触れないようにしましょう。
・患部に触れてしまった食器やバスタオル、その他の物は他者のものと一緒に洗濯したり洗ったりしないようにしましょう。
・患部の腫れを無理に破ったりしないようにしましょう。
完治が難しい感染症ですので特に症状が出ている時は意識しておきましょう。
次に症状が出ている人への直接の治療法ですが、軽い症状の場合は薬局などで販売されている外用の塗り薬で治る場合もありますが、病院では抗ウィルス薬の服用が推奨されています。
また、完治しない変わりではありませんが、特に何もしないでも症状が落ち着いてしまうことも多いので放置してしまう人が多いのが現状です。
仮に短期間に頻繁に繰り返す症状の重い場合には内服と外用の薬を組み合わせてしっかり治療をする方法をとり、その後の再発の回数を減らしたりすることは可能です。
またあまりに頻繁に症状が出てしまう患者さんには再発を抑制する為の治療が認められ毎日、内服薬を飲み続ける治療法もあります。
ただし、保険証の適用をしたとしても1年間毎日飲み続けるとなると約7万円ほど(場合によっては更に継続する可能性あり)掛かってしまう為にためらってしまう人もいらっしゃいます。
またそこまで頑張ったとしてもやはり完治する訳ではありませんので、その点を踏まえて治療の検討をしていかなくてはなりません。
根治が難しい感染症ですので、如何に上手に付き合っていくしかないと割り切る必要があるといえるでしょう。
そういう意味では病院に通うとなると費用もそれなりに掛かってしまいますので、通信販売で症状が出た時に飲めるように購入して常備薬として保管しておくなど、準備をしておくのが良い対処法です。
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